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2022.08.15

ドレス素材の成り立ちと工程。素材選択の大切さとデザインの組み合わせ。

マタニティウエディングドレス

今日は、素材(生地)の出来上がりの工程、素材の織りについて。そして素材とデザインの組合せの話をさせて頂きます。

 

ドレスを製作する上で製図(パターン)同様素材の選定は、とても重要です。デザイン画のイメージどおり表現するには、どの素材が一番最適か生地の選択で大きな違いが出てしまいます。そして妊婦さまの体に触れるもの。肌触りが良く、着心地のよいと感じる素材を意識して選択してます。

■ 素材の出来上がりの工程

↓  ↓

✤ 素材の織りの種類

✤ 先染め

✤ 後染め

 


【  素材の出来上がりの工程  】

素材は、紡績工場で糸が作られ織物工場で糸を組み合わせて織り機でおられていきます。織り方の種類がいくつも有ります。その織り方次第で表情が変わり色々な風合いを出していきます。

 

【 ✤ 素材の織りの種類  】

平織、綾織、朱子織りの三原組織からなります。そして染めの作業が次に行われます。

・平織=縦糸と横糸を一本ずつ交差させて編みます。一番ポピュラーな編み方で多く使われています。縦糸と横糸を交互に編み込むため糸の密度が濃くてとても丈夫なんです。

・綾織=縦糸一本が横糸二本づつぬかして織られてます。光沢が有り、しなやかで伸縮性に優れていてシワになりにくいのが特徴です。

・朱子織=縦糸か横糸どちらか多く浮き出た織り組織により引っかかりやすい点はあります。柔らかく光沢がよく裏地などによく使われています。

❖三原組織組み合わせることで無限の可能性が広がり色々な新しい表情を作り出します。素材の世界は奥が深く手に触れているだけでワクワクします。(この素材でどんなデザインをしようか)考えるだけでさらにワクワクが止まりません。

 

【 ✤ 先染め  】

先染めは、繊維や糸の状態から染める技法で糸自体に染料を吸着させる為、織り上げると発色が良く、深みの有る色に仕上がります。堅牢度に優れ、色落ちもしずらい為に何度選択しても色移りの心配がないのです。

色の違うの糸との組み合わせで織り上げるとまた違う表現が出来とっても面白い実際にコストはかかり、時間もかかる為先染めには、高品質な拘りの素材です。素材を作り出してくれるでしょう。

 

【 ✤ 後染め  】

糸の状態からは染色せずに、生機の状態の生地を染める技法です。後染めには、さまざまな染色法も有り

プリント素材に多く使われてます。時間をかけずに、糸の表面部分だけを染めている為深みのある色は出しづらいのが特徴洗濯で色落ちもしやすく色々な色を組み合わせて染めると他の色と混ざってしまったり、色移りする可能性も有る事が多く、その為に後染め生地は先染め生地に比べて高品質ではないかもしれません。

また、(製品染め)という技法も有りこれは出来上がった製品その物を、丸ごと染める技法です。


それぞれの現場、職人の手で様々な技法により出来上がる素材の成り立ちを考えると改めまして奥深さを、感じずにはいられません。この先、この出来上がった素材をウエディングドレスの世界にどう活かし、魅力の有るデザインにするかはデザイナーの仕事です。生地の工程の奥深さを知れば知るほど感謝しながら使わなければいけないですね。

妊婦さまは妊娠により敏感肌になってきます。肌に優しい生地を選択し、その生地がさらに美しいシルエットを出してくれるように、パターンの字の目などを縫製の現場に適格にお伝えなければいけません。

妊婦さまがご結婚式でマタニティウエディングドレスをお召しになり笑顔になられた時、職人の手で作られた、想いのこもった大切なこの生地が本当の意味で、活かされたことになるのでしょう。

マタニティウェディングドレスのデザイナーで良かったと、改めて感謝と共に感じたおります。

有難うございました。

 

 

アトリエ . ラナチュール

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